前回、鍼灸師の仕事とは、“ツボ”や“局所”を治療するのではなく、“五臓”を治療するものということをお話しさせていただきました。
『五臓の中の“精気”(内臓を働かせているエネルギー)』を充実させるために、ツボ(経穴)を使うというのが元来の鍼灸治療ということでした。
今度は、もう少し“ツボ(経穴)”と“五臓”の関係について掘り下げてお話ししたいと思います。
前にも言いましたが、“五臓の精気”が弱っていると身体の健康のバランスは崩れてしまいます。それは単なる肩こりでも、ギックリ腰でも、生理不順でも、風邪でも、ガンでも同じです。五臓が作り出す体内環境の均衡が崩れると病は生じます。
病の症状が、身体の内側から外側に現れるように、
”五臓の弱り”は必ずツボ(経穴)に現れてきます。
内(五臓)から外(ツボ)へ反応が出て来くる、またそれを逆手に取って、外(ツボ)から内(五臓)の状態を知ることができる。これがツボの特徴になるわけです。
まとめますと、ツボは、五臓の状態を見ることができ、五臓に対しての治療する場所になるわけです。
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