脾は、食べ物の消化に関わる臓(消化器)です。食べたものを”胃”と一緒に協力して消化を行う特徴があります。
消化器というのは口から入ってきた食べ物を一定の間留めておき、身体を動かすのに必要なエネルギーと必要で無くなったものを選択して、取り入れたり排出したりする働きがあります。
本人が意識しなくても、そうやって必要なものとそうでないものとを分けているのを見ると人間の体は凄いものだなぁ~って関心します。
以前のブログに五臓の精気を鍼灸師は治療していると掲載させていただいたことがありますが、脾を動かしているエネルギー(精気)は、”意”と”智”です。
それぞれちゃんと意味がありまして、
”意”というのは、思った事を相手に伝えるという働きを有しています。
”智”というのは、”智識(ちしき)”の”智”ですから、学んだことを記憶する働きを有しています。
”心身一如”の考えを当てはめてみると、食べ物から必要なエネルギーと要らないものを分ける”脾(消化器)”というのは、学ぶ際に必要な情報と要らない情報を区別して”思考”するのと同じ働き方をしているということが分かりますね。
これが”脾”と”思い”という感情のつながりです。
つまり、胃腸の働きが健康的であれば物事を考えて上手に処理することができるわけです。
勉強がなかなか身につかないと言われる親御さんのお子さんを治療させてもらう機会があるのですが、そういう子に限って胃腸の働きがいまいちだったりします。
胃腸が上手に食べ物をエネルギーに変えたり、残余のものを排出することができないというのも一つの原因としてあげられます。
皆さんがよくある体験を例に出すならば、”食べ過ぎの時”です。
食べ過ぎた後って頭が回らなくないですか?これは”食べ過ぎ”によって胃腸に負担がかかり、消化にかけるエネルギーが過度になってしまうため、本来の思考が行いにくくなるからなんですね。
”腹八分目”が健康の秘訣と言うように、健康な思考を巡らすにはやはり”食事”を大切にしなければいけません。
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